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断面が丸いロースハムの形状について

ハム加工部 工場長の上西 俊です。


ロースハムを手に取られた際に、丸い形状でないと 
何か損をしたような気分を持ってしまう方がおられますが、
精肉の豚ロース(スライスにしろロースカツ用、テキ用にしろ)は、
そんなに丸さにこだわって購入したりしませんよね。


ロースハムには、
蒼生舎のデリシャスロースハムのように、
紐でくくって形を整えただけで、
ロースの原形をほとんど保持した形状で仕上げたもの、
また他社には布やセロファンを巻いて
紐でくくって形を整えることにより
原形よりは丸めに仕上げたものなど様々にあります。



しかし、
ロースの原形に近いのはギフト用など一部であって、
一般的には、まん丸(完全な丸というほどではないにしろ)が
主流であることは御存知の通りです。 



原料肉の段階で豚ロースの断面の形状は、
1)頭部に近い方では、
  ロース芯に赤身を被ったほとんど丸い状態をしています。  


2)尾に近い方の断面は、
  丸みを帯びた厚みのあるところから
  なだらかに赤身が狭くなっていて、
  楕円の片方を窪ませたような形状です。


丸いハムは、原料肉を整形後、
調味液に浸すかインジェクション(注入)して
塩漬(味付け)、熟成の後、
余分な脂肪やクズ肉を削ぎ落としてから、
ファイブラスケーシングという紙様の円筒に押し入れ(充填し)ます。


円筒の一方の先は金具か糸で閉じられていますので、
肉を充填後、もう片方の端を絞って閉じると、
押し込められた肉は、ぎゅう詰めになります。
これを加熱すると、円筒内の肉は固まるので円柱と化します。 


スーパーなどの店頭で見掛けるハムは、どれもまん丸ですネ。


蒼生舎のロースハムは、
丸いものもありますが、へこんだ歪な丸が多いです。 


上記の1)の部分は、
最初から円柱に近い形状なので、
ケーシングに入るように削ぎ落として押し込みと、
断面としては丸になります。 


原料の2)の部分は、
楕円の片側が押さえられたような形状なので、
よほど太いロースか、直径の短いケーシングでもないかぎり、
ケーシング内に押し込んでもなかなか丸い形にはなってくれません。


肉には、ある程度の硬さがあるわけですから、
どの部分もケーシング内に充満するものではないのです。


では、一般的なロースハムのどれもが丸いのはどうしてでしょうか。


調味液に様々な添加物を入れて太らせ、
更にはタンブラーという回転する機器の中で
長時間打ちつけることによって、
グネグネ〜グニャグニャ〜と、
品により様々でしょうが、
蒼生舎に比べると、とても軟らかな、
肉の硬さがなくなった状態にしてから
ケーシング内に押し込むので、
ケーシング内の隅々にまで充満して、
断面はどの部分も同じ丸に仕上がるという訳です。 



蒼生舎のロースハムは、肉の硬さが残っていますから、
ケーシングの隅々にまでは、
肉が入り込んでいきませんので円が歪な箇所が多いのです。
(上西 俊)

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